ラッドシティの中心にある噴水広場。
門に続く道に目を凝らしながら私は彼女を待っていた。
暫くしてゆっくりと歩いてくる黒髪の少女の姿…
「ティア～！こっちこっち！」
私に気がつくとゆっくり走ってくる。
ふわっと私に抱きつくと、ただいま。と微笑んだ。
「お帰り。よかったよ、また会えて」
「私もリアに会えてよかった。」
「あら、私なの？兄さんじゃなくて？」
そういうと、顔を真っ赤にする。
その照れた顔は、同性の私でも可愛いと思う。
「あは、わかりやす過ぎだよ」
「もう！そういうとこはアランと同じなんだもの」
兄妹だもん。と彼女の言葉ににこっと笑顔。
それから旅団のある街外れまで昔話をしながら歩いた

彼女を兄さんに届けた後、こうして私は自分の部屋にいる。
前なら羨ましいだけだったけれど、私もそれなりに成長しているようで、二人を見守れるようになっていた。
私もいつか大切な誰かを守れたらいいなと思う。
守られるばかりでなく、守りたい。
一緒に歩こうって…一緒に切り開こうって…
一緒にその場に立って、互いに守りあえたら…それは最高なことだって思うから。
「…頑張らなくっちゃ、私もっ！」
背伸びをして部屋を出る。
日差しが久しぶりに暖かそうだから…

何時も前を向いて行こう
いつか素敵な恋愛をしよう
そしてその人と一緒に歩いていけたら、この上もない幸せなんだろうな
だからそのために頑張っていこう！
成長し続けるために・・・