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さぁ、行こう!優風と共に。幼き頃から憧れた外の世界へ。未知の世界へ。夢と希望で心を膨らませて…
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旅団『Bletilla Garden』本部のリビング。
「暑いなぁ…何か涼しくなる方法ないかな?」
はふっと息をついて呟いたのは団長のリアノン。
テーブルに置かれた飲み物は、すでに氷が溶けきってぬるくなっていた。
「夏だからな。」
彼女の呟きに、微笑んでそういったのはソファで本を読んでいたアラウン。
答えるとすぐに本に目を戻したが、ふと思い出したようにリアノンに声をかけた。
「そういえば、アクスヘイムの海岸で遊泳が出来るとこがあるらしいぞ?」
その瞬間にリアノンの瞳が輝く…
「兄さん、ナイス発案!それ頂くね」
思いついたら即実行…そんな妹の行動力はきっと誰にも負けないだろうと、アラウンは苦笑いした。


「ねぇみんな。海に遊びに行かない?場所はアクスヘイムの海岸だよ」
夕暮れ時、旅団に集まっていた団員と友人達に、リアノンは笑顔で話しかけた。
アクスヘイムの海岸では色々と事件が多かった為、アラウンが先に安全確認をしてきたという。
「だからさ、思いっきり遊んでも大丈夫!夕方ごろにはバーベキューもしようって思ってるよ」
暑くてぐったりしてるのなら、それを好機と大海原に飛び込んでみるのも爽快だ。
ある物は自然が作り出した風景のみ。
バーベキューの材料を自分で取ってみてもそれで思い出にもなる…。
「暑い夏を思いっきりエンジョイしちゃお?ギラギラ太陽に負けないように、ね?」

さぁ!夏の暑さを楽しもう!!




**********************************

●青い空と青い海
「やったぁ!いい天気!」
世界の瞳からアクスヘイム内を通って海岸に来たリアノン達【紫蘭の庭】メンバーと友人達
第一声の後、思い切り潮風と空気を吸い込んだのはリアノン
「海は久しぶりだよな」
その隣で、荷物を降ろして砂浜を見渡すレグルス。
彼は組織先旅団§Tughril esprit§、通称【鷹の森】の団長でリアノンの悪友で相棒だ
「この辺りなら視界も良いし、陣を作っても良いだろうな」
と、バーベキューの道具を置くのは友好旅団∽<Nature group >∽の団長のガルソ。
店にあった道具を持ってきたようだ。テキパキと道具を組み立てた。
「材料はこのテーブルの上でいいかい?ガルソ」
そういってリュックを置くのはアラウン。
デモニスタの為、華奢に見えるがある程度は鍛えているのだろう。
ガルソの肯定の返事があると、大量の材料が入っているそれを無理なく持ってテーブルに置いた
二人を合図に、まずは全員でバーベキューの場所の準備を終わらせることにした。


「さてと、これから暫くは自由時間になるわけだけど…」
リアノンが皆の顔を見渡す。
「あたいはガルソと海に潜るぜ」
そういって赤いモノキニの水着に銛を装備しているのはリアノンの友人で『原罪メトロポルカ』所属のフェイ。
彼女の言葉に頷いたガルソも、白の生地で黒の和柄の膝まである海パンに3本銛を装備
「ガルソさんとフェイのコンビなら、大物が取れそうだね」
「まぁ、期待して待ってな。食欲旺盛な若者の為に一肌脱ぐから。」
笑顔のリアノンにガルソはニッと笑むと、フェイに声をかけて岩場のほうへ出かけた。
「俺も釣りに行くかな。貝とかもあればと獲ってこよう」
アレスが釣竿を持って声をかけてくる。よろしくね?と笑顔で声をかけて送り出した。

「リアお姉ちゃん、クロムお姉ちゃんと海で遊んでいいかな?」
先ほどの準備中に意気投合したのか、ミシェリアがクロムと一緒に彼女を見上げた。
「うん、いいけれど…気をつけてね?」
ちょっと心配そうにそういうリアノンに、サフィアが微笑みながらそっと肩を叩く。
「大丈夫、私が二人を見てるから。任せて?」
彼女の言葉に、お願いします。とリアノン。これで安心かな、と微笑んで…。

「よう、リア。ビーチバレーしようぜ。すでにアラウンとレグルスは参加決定だ」
せっかくのビーチだ、遊ばないとな。と、彼女にウインクするのは友好先旅団『鮮血のラプソディア』団長のインディア。
「もっちろん!いれてもらうよっ。」
男性陣には負けないんだからっ。と意気揚々と即席のコートに向かった。



●夏の楽しみ方
夏の日差しは容赦なくその肌を焦がす。
海水も今日はひんやりと程よく体を冷やしてくれていた。


大物の魚を狙う為、岩場へとやってきたガルソとフェイ。
「狙いを定めたら、出来るだけ追い込んでくれな。」
ガルソの言葉に頷くフェイ。彼はにっと笑って頷き返す
(連携すれば本当にバーベキュー用の大物取れるかも知んねぇな!)
「よし、大物を狩りに行くぜ!」
「あぁ、皆をびっくりさそうぜ!」
お互い、拳を前に軽く突き出すと、海に飛び込む。
水しぶきが勢いよく上がり漁が始まった。

数分後、ガルソが海中の岩場を指差す。
そこに目を向けると、多くの魚が出入りしていた。
ジェスチャーで『一番大きいのを狙うぞ』と指示をするガルソにフェイは頷く。
そっと岩場の入り口に回りこむフェイ。
その出口を見極めて待機するガルソ……
魚は予想通りフェイに気づくと、ガルソの待つ出口に・・・
三本銛の先には大きめのメバルがいた。
『よし、まずまずの大きさだ』というように笑って親指をたてた

その後はセイゴやアイナメといった魚を取り、別の岩場ではムラサキウニとサザエも確保できた
最後のポイントの岩場。ここでは追い込む役はガルソ、銛で突くのはフェイ。
『でかいのを頼むぜ』と、ジェスチャーで話す彼に向かって
『あぁ、任せてくれ』と、微笑むフェイ。
ガルソに気づき、フェイのいる出口を通っていく魚達…
その中から大きいものに狙いを定め、一気に銛を突き出した。
その先には2匹の大きな真鯛と黒鯛だ
「お、いい奴とったな!」
「お魚、討ち取ったりー!」
ガッツポーズをする彼女に、ガルソも微笑んだ。


「さてと…」
ガルソ達の反対側の岩場にいるのは釣竿を持ったアレス
クロムの監視もしようと思っていた彼だが、サフィアのおかげで釣りに集中できそうだ。
釣りを始める前に海水が流れている場所を探す。
持ってきたスイカを冷やす為らしい
「ん、ここなら十分だな」
スイカを水中で安定さすと、岩場からつれるポイントへ
足場を整えると、海中に糸をたらす
数十分後、釣れ出したのはキス。なかなかの大きさである
「これなら天婦羅に出来るな」
思った以上の釣れ具合に顔がほころぶアレス。
程よい数になると場所を変え、他の魚を試みた
その結果カワハギも数匹釣れたようだ
「なかなかな収穫だな。バーベキューが楽しくなりそうだ」


海岸線の砂浜。
荷物の監視をしながら、ミシェリアとクロムの監視もしているサフィア。
賑やかな女の子達の声を聞きながら、パラソルの影で読書中だ
「サフィさ~ん!」
呼ばれた声に顔を上げると、クロムがこちらを見て手を振っている。
ミシェリアもどうやら手招きしているようで…
「どうかしたかな?お嬢さん達」
おどけ口調で言うサフィアに二人はにこっと微笑んで、砂の建物を自慢げに見せる
「あら、素敵なおうちね。誰のかしら?」
「うん、これはね。レヴリーのおうちなの」
サフィアの問いにミシェリアが答える。
彼女の横にいた妖精のレヴリーが、嬉しそうにくるくると彼女の周りを回った
「よかったわね、レヴリー。今日は立派なお城の主よ」
妖精のその様子にサフィアは微笑みながら、そう話しかけた


「…ったく!ちょっとは手加減しなさいよっ」
サフィア達がいる波打ち際からもう少し岸側の砂浜
即席のコートで賑やか…というより騒がしいといったほうがいいだろうか…
インディア、レグルス、アラウン、そしてリアノンの4人がビーチバレーをしている。
声はもちろんリアノンのもので、悔しそうに男性チームを睨んでいた。
「なんだよ。手加減しなくてもいいって言ったのはリアだろ?」
「そうだけど…でももうちょっと考えてくれてもいいじゃない…」
彼女に対応しているのはレグルス。少し呆れてる様子だ。
リアノンが文句を言っている理由、それは今までに5試合して5連敗だから…
二人の様子を苦笑しながら見ているアラウンとインディア。
アラウンは彼女と目が合うと、『すまないな』と目で謝る。
『いや…まぁ、こういうところもリアの魅力だしな』
というように微笑んで、彼だけに見えるよう片手を軽く挙げるインディア。
そして彼女はリアノンの肩をポンと軽く叩くと、にっと笑ってウインク。
「まぁ、ここまでは男性陣に華を持たせたんだ。そろそろ勝たせてもらおうぜ!」
「あたりまえだよっ、このままでは終わらないんだもん!」
リアノンの負けず嫌いは筋金入りだと再確認する男性陣二人と対照的に、インディアは大笑いをした
「あはは、その通りだ。遊びでも全力で勝ちを狙うぜ?勝負の道は厳しいのだよ」

かくして結果は5-1。リアノンの執念とインディアの気合で、女性陣は1勝をもぎ取ったのだった



●海の恵みと山の恵みを味わって~Let's BBQ!~
数時間後。それぞれの時間を楽しんだメンバーは、バーベキューの準備をしていた。
持ってきた材料を串にさすのは、サフィアを中心に女性陣が担当し、海でとった魚達はガルソが中心になってさばいた。
「カワハギは味噌汁にしよう。出来るだけ火を通したほうがいいからな」
ガルソはそう呟くと、てきぱきと下準備を続ける。
魚のさばき方は、店をしているだけあって手馴れたものだ。
メバル、セイゴ、アイナメは3枚下しにして一切れずつ人数分に。
黒鯛と真鯛は飾り包丁をいれ、塩を振りそのまま焼けるように。ウニとサザエは醤油と酒で味付けをした。
「凄いわね、思わず見とれる手際良さだわ」
そう言って、感心しているのはサフィア。
彼女も一応は料理全般は心得ているが、これほど手際は良くは無いのが事実…
「はは、仕事で料理してるからさ。それでだよ」
少し照れるガルソだが、その間も準備している手は止まる事は無く、程なくして準備が終わった。


「みんな~!冷たい飲み物と西瓜もってきたぜ!成人組は麦酒もあるから!」
海に流れ込む小さな川の流れで冷やしていた飲み物をレグルスが、西瓜をアレスがそれぞれ抱えて持ってくる。
これで全ての食材と準備が整った。
「じゃぁそろそろいただきましょうか?リアノン団長、音頭よろしくね?」
サフィアがそれぞれに飲み物を配りながら、今回の主催者である彼女に促す
「では…今日はこの企画に参加いただきありがとう。素敵な思い出になるように、最後まで楽しんでね?」

      『海の恵みと山の恵みに感謝を…乾杯!』

乾杯!と浜辺に声が響き渡り、一気に会場は賑やかになった。


さて、焼き網の設置されている場所は2箇所ある。
一箇所はガルソが担当している。採れたての海産物などを専門に焼くためだ
そんな彼の片手には…ちゃっかりと麦酒を持っている。
「ガルソお兄ちゃん、お魚ちょうだい?」
その目の前にお皿を出したのはミシェリアとクロム。
おう。と、二人に一切れずつ皿に入れる。温野菜も一緒だ。
その野菜を見てクロムの顔が少しだけ曇る。
「野菜は食べると美人になれるんだぜ?」
彼女の表情を見逃さなかった彼は、にっと微笑んだ
「ガルソさん、大ハマグリ焼けてるかな?」
「あたいはサザエがいいな。」
「私はウニ!焼きウニって最高なのよね~」
レグルスが、フェイが、リアノンが、順番にやってくる。
「ガルソ、向こうで肉焼き始めたから、取り分ここにおいて置くぞ」
アラウンがそういって、焼き網の隣に大皿を置く。
「あぁ、サンキュ。後でそっちにも行くんだが…」
「後だと無いかもなんでな。取り分全部野菜とトレードされるぞ?」
そういって笑いながらアラウンが、もう1つの焼き網台のほうを見た…

「俺は肉で逞しく育つ!お前は健康的に育ってくれ。だから俺の野菜とお前の肉をトレードだ!」
な?な?…と、ニコニコ笑顔でトレードしているのはインディアだ。
彼女の勢いに煽られ、アレスとサフィアの肉の取り分は半分になっていた。
アラウンはというと、彼も例外ではないようで…
「まぁ、俺はほどいい量の肉でいいんだがな」
と苦笑いしながら言った。
レグルスとリアノンは断固として断っているようで、諦めた様子。
でも流石にミシェリアとクロムには無理は言わないようだ。その辺りはちゃんとわきまえている。
「なるほど…な」
くっくと笑うガルソ。
そこにリアノンが魚をもらいにやってきた。
「肉は守りきったか?」
ちょっとおどけて言う兄に彼女は、もちろんよ!と答えた。
「で、ちょっとお魚も食べてって言おうと思ってね…ガルソさん、このお皿にたくさんのせてもらえる?」
了解。と、出来るだけいろんな種類を皿に乗せる。
いい匂いが鼻をくすぐっていく。
「よし、これでトレードをとめるわ!」
ありがとう。と、手をふってまた皆の輪に入っていく彼女を見送る。
「バーベキューは普段見れない部分が良く見れるものだな。実に面白い」
そう微笑むアラウンに、まったくだ。と相槌を打つガルソだった。

特設のかまどでは、アレスがキスを天ぷらにしていた。
その横で魚のアラ汁を作っている。
「やっぱり海産物は新鮮なものに限るぜ、美味しい!」
天ぷらとアラ汁を堪能中のフェイがにこっと微笑む。
天ぷらには天然塩のみで食べる。素材の味がよくでていいらしい。
「そういってもらえると嬉しいよ」
と、微笑み顔のアレス。
「「さかなさかなさかな~、さかな~をたべ~るぞ~♪」」
リズムのいい歌を歌いながらミシェリアとクロムがやってきた。
「アレス兄ちゃん、アラ汁おかわりなんだよう!」
「アレスお兄ちゃん、ボクもおかわりなの」
妖精のレヴリーも小さなお椀を前に出して、『おかわり』の催促。
可愛いお客達に笑顔で少しサービスしながら、アレスは彼女達のお椀を満たした。

こうして賑やかなバーベキューパーティーは2時間続いたのだった……


●夏、海、BBQ、そして……
バーベキューの片づけがほぼ終わって、メンバーがもう一度集まった。
集合した場所は海岸から近い小高な丘の上。
リアノンと『鷹の森』の団長であるレグルスからちょっとしたプレゼントがあるという。
人数の確認が終わると、サフィアは鷹の『ウィンディ』を飛ばした。
鷹は海岸まで行くと一声高く鳴き、戻ってくる。
いったい何が始まるのかと、海岸を見るメンバー。
そして暫くすると・・・

       ドドーーーン!ドーン!ドーン!パチパチパチ・・・

大きな花火が、数発打ちあがったのだ。
メンバーから歓声が上がる。クロムとミシェリアが嬉しそうにはしゃいだ。
「これは綺麗だぜ」
フェイが笑顔で花火を見上げた。
「なかなかなサプライズだな」
ガルソも感心するように呟く。
「あの二人…粋なことするよな」
と、こちらも笑顔のインディア。
「流石、あの二人だな。こういうことは感心する」
ふっと微笑むアラウン。
アレスもサフィアも笑顔で見上げている
「あの二人のおかげで、今年もいい思い出が出来たわね」
サフィアはそっと呟いた



季節はもうすぐ秋。
でも残暑は厳しくて真夏の暑さは残る。
しかし確実に秋はそこまで来ている証拠に、ツクツクボウシが鳴き始めている。
さぁ、残り少ない『夏』を悔いの無いように楽しもう。
今年の夏は1度きりだから・・・


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プロフィール
HN:
リアノン=ゲイル
性別:
非公開
自己紹介:
ここはネットゲームTW3『エンドブレイカー!』に住んでいるリアノン=ゲイルの部屋です。
『エンドブレイカー!』をご存じない方はご遠慮ください。
なお、ここで使われているイラストは、株式会社トミーウォーカーの運営する『エンドブレイカー!』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
イラストの使用権は『リアノン』に、著作権は各絵師様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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